第13回東日本車椅子バスケットボール選手権大会”DMS CUP"結果

開催日 2004年7月17・18日
開催地 新潟県長岡市 長岡市民体育館

昨年の初戦敗退という苦い思い出を胸に、今大会に臨んだ宮城マックス。
今年は何を教えられたのか―。

 今年で13回目を迎えるDMS CUP。全国から強豪チームが選抜されて出場するこの大会は、もう一つの選手権大会ともよばれ、ハイレベルな試合が展開されます。
 今大会は、直前に新潟地方を襲った豪雨のために開催が危ぶまれましたが、関係者の皆様のご尽力により無事大会は終了しました。

 昨年は、日本選手権ベスト4入りを果たした直後のこの大会で初戦敗退を喫した宮城マックス。思えばあの日が、宮城マックスにとって新たなスタートとなったのでした。今年は何を教えてくれたのか―。マックスの全試合経過を写真とともに振り返ります。

【出場チーム(順不同)】

K・P96WBC(北海道ブロック)
埼玉ライオンズ(関東ブロック)
森本文化風呂商会(関東ブロック)
NO EXCUSE(東京ブロック)
長野WBC(甲信越ブロック)
長岡JETS(甲信越ブロック)
ワールドBBC(東海北陸ブロック)
三重チャリオッツ(東海北陸ブロック)
明和BBC(近畿ブロック)
中国・四国選抜
九州ヤングスターズ(九州ブロック)
宮城MAX(東北ブロック)

 

 

なんと!
観客席では立ち見が出るほどのギャラリーが!

 

 

 

 

なぜなら、開会式でマーチングドリルを披露してくださった白百合幼稚園の皆さんのご父兄だったんです。

この後の試合も観て行ってね!

 

 


1回戦 VS 埼玉ライオンズ  ☆ 51対 36

1回戦は各クォーターが8分で行われる。
短い時間の戦いの中で、どちらが先に波に乗れるかが勝負の分かれ目となる。
果たして主導権を握ったのは―。

《第1クォーター》
マックスのスタートはC東海林F萩原G高橋J藤井O藤本。立ち上がり、G高橋のシュートがきまり
マックスが先制。ライオンズもL石原のミドルシュートで応戦するが、残り4分からO藤本、J藤井のシュートで差を広げ始める。残り2分でライオンズはタイムアウトをとるが、その後も差は開き、14対6で第1Q終了。

《第2クォーター》
開始早々、ライオンズL石原の3ポイントが決まる。しかし、マックスのインサイドを固めるディフェンスが功を奏し、このクォーターはほとんどのリバウンドをマックスが制した。制空権を握ったことでシュートチャンスが増える。J藤井からO藤本へのホットラインも次々と決まり、点差を一気に引き離す。このクォーターは30対14で終了。

《第3クォーター》
先手を取ったのはマックス。J藤井からF萩原へのパスで最初のゴールを奪う。対するライオンズはL石原のミドルシュート以外の攻め手を欠き、なかなか得点差が縮まらない。ライオンズは2回タイムアウトをとって流れをかえようと試みるが、39対22で第3Q終了。

《第4クォーター》
最終クォーター、立ち上がりからライオンズL石原、I森田の3ポイントが決まり、ライオンズも追い上げにかかる。L石原は激しいシュートチェックにも負けず、このクォーターだけで3本の3ポイントを沈めた。一時は10点差まで追い詰められたマックスであったが、粘り強いディフェンスからの速攻などでシュートを決め、51対36で試合終了となった。

《番記者談》
試合中に岩佐監督が再三口にしたのが「集中」の二文字。流れが相手に傾いたときは、ディフェンスの戻りが遅いなど集中が切れかかっていたときであった。後半はライオンズの得点の方がマックスの得点を上回っており、集中力の持続をいかに図っていくか、という課題が浮き彫りになった試合であった。

 


準決勝 VS 明和BBC ☆ 54対46

今年の選手権覇者との対決。
選手権大会とは異なるメンバーで組んだ明和BBCであったが、

その底力を知るマックスは、リードしていても常に不安感を抱いていた。
そんなマックスに流れを引き寄せたのはミドルシューターの投入だった。


 

 

試合前にミーティングをする宮城マックスのメンバー。並み居る強豪チームを相手に、一瞬たりとも気が抜けない。

 

 

《第1クォーター》
マックスのスタートは1回戦と同じくC東海林F萩原G高橋J藤井O藤本。先制は明和E向山のゴール下。マックスもG高橋がミドルシュートを入れ返すも、明和の速いオフェンスにファールを重ねてしまう。明和C佐野やH是友がフリースローを確実に決め、明和が先行しマックスが追う展開となる。明和はマックスO藤本を二人がかりでマークし、楽にシュートを打たせない。中盤は互いにシュートが決まらず苦しい展開となる。残り2分でマックスはC東海林G高橋に代えてI向後K佐藤を投入。終了直前にマックスJ藤井からO藤本へのパスでシュートを決め、8対10の1ゴール差までつめて終了する。

《第2クォーター》
マックスは開始早々I向後の連続シュートが決まり逆転。さらにO藤本がオフェンスリバウンドからそのままねじ込みリードを奪う。明和もH是友が3ポイントを決め追いすがる。マックスはO藤本がなかなかシュートチャンスを得られないが、I向後が3本、K佐藤が1本のミドルシュートを決めて応戦する。終了直前にK佐藤からゴール下に切れ込んだJ藤井にキラーパスが通り得点。逆に6点差をつけて前半を終了。

《第3クォーター》
後半にはいり、明和はH是友が自らに集中するディフェンスをひきつけておいて周りにラストパスを送り、をれをL川原E向山が確実に決め一気に同点に追いつく。マックスもO藤本のフリースロー、F萩原のゴール下などが決まりリードを奪い返すも、明和H是友がすきをついて3ポイントを沈めなかなか点差が離れない。残り2分に入り、I向後がこの日7本目となるミドルシュートを決め、さらにF萩原の連続ゴールで差を広げる。40対35で第3Qを終了。

《第4クォーター》
最終クォーターに入り、互いに激しい攻防が展開される。先手をとったのは明和H是友のミドルシュート。マックスもO藤本、C東海林がシュートを決め応戦。残り6分で明和C佐野の3ポイントが決まり1ゴール差まで詰め寄られるが、C東海林のアシストからF萩原が、またJ藤井のアシストからC東海林がシュートを沈め、3ゴールさに広げる。終盤は激しいディフェンスからインターセプトやスティールの応酬となったが、結局54対46でタイムアップ。

《番記者談》
マックスはO藤本が徹底的にマークされ、なかなかシュートチャンスを得られなかったが、反対サイドのF萩原や途中交代で入ったI向後のシュートが良く決まった。O藤本もリバウンド数は両チームを通じて断トツのトップ。ディフェンスで頑張ってリバウンドをとり、オフェンスではバランスよく全員で攻めるというマックスのスタイルが現れた一戦であった。


決勝 VS ワールドBBC ★ 32対72

ワールドの放つ圧倒的なオーラ。
いったい今の自分達の力がどこまで通用するのか。
もはや決勝に出るだけで満足している場合じゃない。
今年のDMS SUPもまた、マックスに新たな”宿題”を残してくれた―。


試合開始!

《第1クォーター》
マックスのスタートは今大会不動のC東海林F萩原G高橋J藤井O藤本。C東海林のアシストからO藤本が先制ゴールを奪う。ワールドは立ち上がりなかなかシュートが決まらない。マックスG高橋のミドルが決まり4-0とするが、残り6分ワールドF小崎のシュートから、ワールドの怒涛のプレスディフェンスが展開される。シュートが決まるとオールコートで強いプレスディフェンスをしかけるワールドに対して、マックスはなかなかボールをフロントコートへ運べない。O藤本もF小崎のバックピックにやられ、オフェンスに参加できない。ようやくボールがフロントコートに入ってもO藤本を欠いたオフェンスは決め手がなく、苦し紛れに外からのシュートを放つことしかできない。8対20でワールドが大量リードを奪い第1Q終了。

《第2クォーター》
第2クォーターもワールドN大島の速い動きについファールを繰り返し、連続してバスケットカウント&ワンスローを決められるなど、どんどん点差を広げられてしまう。準決勝でシュートを決めたI向後を投入するも、ワールドの強いディフェンスに自分のタイミングでシュートを打つことができない。このクォーターの後半はO藤本の連続ゴール、K佐藤のフリースローなどで追い上げるも、20対35で前半を終了。

《第3クォーター》
ワールドは前半で4つのファールを犯したF小崎にかえてG長谷川を投入。メンバーがかわってもワールドの戦力はまったく落ちない。やはりO藤本は執拗なバックピックにあい、攻撃になかなか参加できない。マックスはG高橋がミドルシュートを放つも決まらず、残り4分まで無得点。その間にもワールドはL三宅の3ポイントやN大島のインサイドなどで着々と得点を重ね、24対59と大差がつく。

《第4クォーター》
最終クォーターに入り、J藤井が3ポイントをうつも決まらず、得点差は縮まらない。残り3分でワールドN大島がファールアウトするも、代わったメンバーが代わらず強いプレスディフェンスをしき、マックスは最後まで苦しんだ。終盤にはJ藤井からC東海林へのアシストがきまったが、最終スコアは32対72でワールドの大勝となった。

 

試合終了。
大敗に頭をかく岩佐監督。
「悔しいなぁ。でも、まだまだやることはたくさんあるってことだ。」

 

 

 

《番記者談》
これまで大きな大会でワールドとあたることがほとんどなかったマックスにとって、あのプレスディフェンスは驚異にうつったことだろう。しかし、これが長く日本一を争う舞台で培われてきた実力なのである。これまでは決勝という舞台に立つことでどこか満足していたところがあったように思うが、今後、日本一を目指していくうえで絶対に越えなければならないいくつもの課題が、この決勝戦で浮き彫りとなったことは明らかである。今年のDMS CUPも、宮城マックスにとってはまた新たな出発の機会となった。



《試合結果》

優勝    ワールドBBC
準優勝 
 宮城MAX
第3位  明和BBC
第4位  長野WBC